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【塗装屋さん・屋根屋さん向け】値引きせず受注率アップできる見積書の書き方

【カバー画像】値引きせず受注率アップする見積書の書き方(塗装屋さん・屋根屋さん向け)

個人、または小規模の塗装屋さん・屋根屋さんが値段・価格を下げずに受注率のアップを目指す場合、どのようなお見積書であれば良いでしょうか?

せっかく声が掛かって見積もりまでしたのなら、例え相見積もりであっても負けずに100%受注を目指したいですよね。早い話、値段・価格を激安にしてしまえば受注率アップは簡単なのですが、激安で受注してしまうと利益率が悪化して自転車操業状態に。これでは何の為に仕事してるのか分かりません。この記事では小さな塗装屋さん・屋根屋さん向けに値引きする事なく受注率アップを目指せる効果的な見積書の作成方法についてお伝えします。

✅ この記事で具体的に分かること


✅ この記事を書いた人

塗装屋さんや屋根屋さんの受注率アップする見積書作成方法に詳しい広告デザイナー

新潟の魔法の名刺屋 佐藤 たかあき

営業〜現場までこなす自営業さん向けに売れる名刺を全国対応で作成するフリーランスの広告デザイナー。特に個人・小規模の塗装店・屋根工事店の職人社長さん達からの支持が厚く、名刺だけでなくチラシや看板のデザイン等も数多くお引き受けしています。販促に関するセミナーを全国12都県の商工会・商工会議所様などで述べ133回講演。中小企業庁「ミラサポ」販促専門家登録(平成28年~令和2年)


それでは、始まり始まり。

 

 

見積書は3パターン提示が有効

3パターン見積りのイメージ画像

受注率を上げるにあたってよく言われるのが「松竹梅、値段の異なる3パターンのお見積りを用意する事」ですが、どうして3パターン提示すると受注率が上がるのでしょうか? その理由は大きく2つあると言われております。

❶ 選ぶ権利が得られる

どのようなお買い物であっても「選べる」というのはお客様にとって有難い事のようです。しかも3パターンの価格バリエーションがあると、大概は中間の値段のモノが選ばれるお客様が多いのだそう。『1番高いのはちと辛い、でも1番安いのを選んだと思われたくない。』そのような心理が働くのかもしれませんね。そのような顧客心理を逆手に取って、本命の見積りを中間の「竹」として出すのは賢いやり方と言えます。

 

❷ お断りの選択肢が無くなる

これがミソなのですが、お見積りが1種類だけですとお客様の選択肢は「依頼」or「見送り(お断り)」の2つしかありません。これですと50%の確率で受注を逃してしまうワケです。しかしながら…

3パターンのお見積りがある場合のお客様の選択肢は「松」「竹」「梅」となり、「見送り(お断り)」の選択肢が無くなります。

頼むかどうかで悩むのではなく、どれにしようかで悩むように持って行くという事。これであれば100%の確率で受注できるという理屈です。

松竹梅のお見積りは材料の違いや工法の違いによって分けられると良いでしょう。3パターンも作成するのは面倒で手間かもしれませんが、これで100%受注が目指せるならやる価値がありますよね。実際には受注率100%になる事は無いでしょうが、少なくとも確率が上がる事は期待できるのではないでしょうか。尚、各見積り内容の違いが直感的に分かるよう「10年安心プラン、15年安心プラン、20年安心プラン」といったようなタイトル付けをしておかれると分かり易く、お客様も比較がし易くなりますよ。

 

 

 

納得感のあるお見積書の書き方

納得感のイメージ写真

お見積書は最終的な金額も大切ではありますが、お客様にとっての分かり易さや納得感も大切です。お見積書は分かり易く納得感のある書き方をしましょう。例えば以下のような3点です。

❶ 項目を細かく書く

「一式いくら」ではなく、作業や資材毎に項目を分けて事細かに記載しましょう。総額の内訳がどのようになっているのかが分かる形で書いてあると、値段の根拠が分かり納得感が増すことでしょう。

 

❷ 諸経費の内訳も書く

お見積書に必ずある諸経費の項目、一般の人には何の費用なのかが分かりません。1つ1つの金額を書く必要はありませんが「諸経費とは何の費用なのか?」が分かるように、諸経費に含まれる内容は網羅的に書いておかれると納得感が増す事でしょう。

 

❸ 材料の資料も添付

主に使用する材料のパンフレット等をコピーして添付しましょう。そこには材料の特性などが書かれていますので、問題の無い材料が使われる事が分かり安心感や納得感が増す事でしょう。

相見積もりでは1番安く出した会社が受注出来ると考えて安売りしてしまうのは考え物です。金額だけで決めないお客様も一定程度位らっしゃいますし、そういったお客様は質の良いお客様と言えるでしょう。良いお客様から適正価格で受注して、お互いWin-Winの商売がしたいものですよね。

 

 

 

安心感のあるお見積書の書き方①

安心感のイメージ画像

外装・屋根のリフォーム工事で一般の人が1番気になる事は『費用はいくらになるのかな?』ですが、見積り金額とは別の部分で費用に関して不安を抱いていたりするものです。それは以下のような事です。

❶ 見積りに無い金額を請求されないか?

工事完了してから「これも必要なんですよ。+○○万円です。言ってませんでしたっけ?」のように『見積りに無い費用まで請求されないだろうか?』と不安に思われている方も。そのような懸念への対策として…

「本工事に関し本紙面掲載以外の費用が発生する事は一切ございません」

と見積書に一筆入れておくと安心感がアップする事でしょう。

 

❷ 勝手に内容変更・追加工事をされたりしないか?

特に屋根屋さんで顕著ですが、実際に屋根をはぐってみたら予想以上に内部の傷みが酷く、見積りの工事内容では解決出来ない場合が少なからずありますよね。そのような場合に備えて…

「万が一、工事内容の変更・追加作業が必要となった場合には必ずお客様に確認し、ご了解を得た上で進めさせて頂きます。勝手に進める事は絶対に致しません。」

とお見積書に一筆入れておくと安心感がアップする事でしょう。間違っても工事が終わった後になって「見積りの時は分からなかったんだけど、後から気付いたのでやっておきました。+○○万円お願いします。」などと後出しジャンケンをしないようにされて下さいね。

 

❸ アフターフォローはして貰えるのか?

工事後に何か問題があった際はどうなるのだろうか?と心配される方は多いです。その心配を払拭する為に…

「工事には万全を期してあたりますが、万が一当社の責による不具合箇所が見つかった場合には迅速に無償補修させて頂きます」

とお見積書に一筆入れておくと安心感がアップする事でしょう。

外装・屋根のリフォーム工事に限りませんが、お客様はトラブルをとても気にされています。という事は『ここにお願いすれば問題は起こらないだろう』と安心させて貰えれば良いわけです。

 

 

 

安心感のあるお見積書の書き方②

安心感のイメージ画像

外装・屋根のリフォーム工事で一般のお客様の心配事は尽きません。それらもお見積りの段階で払拭する事ができれば受注率のアップに寄与する事でしょう。その心配事とは以下のような事です。

❶ タバコは吸うのか?

煙草を気にされるお客様、今は結構いらっしゃいますよね。非喫煙者ばかりの会社であれば「当社の職人に喫煙者はおりません」と見積書に明記しておきましょう。喫煙者がいる場合は「喫煙者の職人がおりますが、現場での喫煙は社用車内のみとしておりますので、お外で吸う事はございません」などと喫煙ルールについて見積書に明記しておかれると正直さも伝わってプラス評価になるのでは無いでしょうか。

 

❷ トイレはどうするのか?

今時はお客様宅のトイレをお借りする工事会社さんはあまりないですよね。しかしながら、お客様はそのような事は知らず『我が家のものを使うのかな?どうなるのかな?』と疑問に思っていたりするものです。快く貸して下さる家主さんもおられますが、基本的にはお借りしない方針を見積書にも明記しておかれると安心感がアップする事でしょう。

 

❸ 近隣に営業を掛けないか?

これをされてしまいますと依頼主さんは町内での肩身が狭くなってしまいます。チラシ配布くらいは許容範囲でしょうが、それ以上の事はされない方が良いでしょう。その旨が伝わるよう『ご近所様に営業をかけたりは致しません。当社は外壁にペンキは塗りますが、お客様のお顔に泥を塗る事はしておりません(笑)』などと見積書に記載されてはいかがでしょうか。近隣のお仕事も取りたい気持ちは分かりますが、ぐっと我慢です。良いお仕事をしてれば向こうから声を掛けてきてくれますよ。

 

❹ 家の周りはどうしたら?

駐車場に置いてあるモノはどうすればいいの? 庭木や鉢植えは? などなど、どのように片付けておけば良いのか心配されるお客様も。「予め隅っこに移動して頂くか、大事なモノはお家の中にしまわれて下さい。移動困難なモノに関しては、それを避ける形で足場を組ませて頂きます」といった事を見積書に記載しておかれると安心感がアップする事でしょう。

 

❺ お茶出しは必要?

作業中のお茶出しは喜んで頂けるのか? かえってご迷惑なのか? 外装・屋根のリフォーム工事は初めての事である人が多く、どのようにするのがマナー的に良いのか分からずモヤモヤされるお客様も。「職人達は個々に自分の水分を十分に用意して現場入り致しますので、お茶出しなどのご心配には及びません。お気持ちだけ頂戴致します。」などと見積書に記載しておかれると安心感がアップする事でしょう。

 

❻ 職人さんにお礼金は必要?

現場が始まる初日にお礼金のようなものを包んで職人さんにお渡しした方が良いのか? かつてはそれが礼儀(?)しきたり(?)のような形であった時代もありますよね。『今でもそうだろうか?』と心配されてる昔気質のお客様もいらっしゃいます。お金を受け取らない方針の会社さんであれば「かつてはそのような時代もあったようですが、今は変わりました。職人へのお礼金は不要です。お気遣いありがとうございます。」などと見積書に記載しておかれると安心感がアップする事でしょう。

みんながみんな上記のような心配をされているワケではありませんが、中には心配性のお客様もおられますので、その心配性の方に合わせた対応をしておくのがベターです。上記6項目は1枚の紙にまとめて別紙としてお見積書に添付されると良いでしょう。

 

 

 

他社と差別化できるお見積書

差別化のイメージ画像

特に塗装工事に関しては、いざ現場が始まるとお客様が予想していない問題が発生します。その問題をお見積りの時点で明らかにし、それを解消する方策まで示されていれば明確に他社と差別化が出来るでしょう。例えば以下のような事です。

❶ 工事中は室内が暗くなる対策

ネット付きの足場で囲われると、日中はどうしても室内が暗くなってしまいます。電気を付けて貰えば済む話ですが、

「工事期間中は素敵な室内照明器具を無料レンタル致します」

といった対応を用意して、その旨をお見積書に書いておくと選ばれる決め手になったりしないでしょうか☆

 

❷ 工事中は窓が開けられない対策

工事中は窓という窓は全て養生されて開けられなくなる事も一般客さんはご存知ありません。基本的には我慢して頂く事になりますが、会社さんによってはご要望に応じてピンポイントで開けられる箇所を設けたりされているようです。それ以外にも…

「工事期間中は空気清浄機を無料レンタル致します」

といった対応を用意して、その旨をお見積書に書いておくと選ばれる決め手になったりしないでしょうか☆

 

❸ 洗濯物を外干しできない対策

工事中はベランダに出られなくなるので洗濯物を外干し出来なくなる事もお客様はご存知ありません。

「工事期間中は部屋干しグッズを無料レンタルいたします」

といった対応を用意して、その旨をお見積書に書いておくと選ばれる決め手になったりしないでしょうか☆

 

❹ 外から中が見えない防犯上の不安対策

ネット付きの足場が架かりますと中の様子が外からは見えなくなるので『空き巣の格好の標的になってしまうのでは?』と心配される方もいらっしゃるでしょう。そのような懸念を払拭する為に…

「ダミーの監視カメラ、防犯カメラ作動中の表示を無料設置いたします」

といった対応を用意して、その旨をお見積書に書いておくと選ばれる決め手になったりしないでしょうか☆

仕方の無い事とは言え、工事が始まるとお客様にとって不都合な事が出て来ますよね。この際なのでそれを逆手に取って福と成すような取り組みをされると明確に他社と差別化が出来るのではないでしょうか。

 

 

 

受注率UPする見積書への小細工

小細工のイメージ画像

単に分かり易く書かれているだけの見積書では、他社と差別化できず相見積もりで負けてしまう恐れも。そこで以下のような小細工をお見積書に加えてみてはいかがでしょうか。

❶ 手書きコメントを添えてみる

パソコンで打ち出した見積書の欄外あたりに「よろしくお願い致します!」と一言だけでも手書きコメントが入っていると温かみが増します。このような手書きメッセージはお客様の心にジワリと効いてきますし、こういった小さな積み重ねがお客様のハートを掴む事になるのではないでしょうか☆

 

❷ 顔写真を入れてみる

人の顔が載ってる紙面というのは粗雑には扱えないモノです。ましてや捨てるなんて心が咎めますよね。丁寧に扱う事となりますので、結果として受注に繋がり易くなるのではないかと思うのですが、貴方はいかが思われますでしょうか☆

 

❸ 余計な項目を足してみる

「ご近所様への工事開始のご挨拶:0円」「毎日のご挨拶と周辺掃除:0円」「毎日の進捗状況報告:0円」。このような項目が入っていると、どういう仕事の進め方をしてくれるのかも伝わって好印象度がアップ。全てが丁寧な感じがする会社さんは相見積もりでも頭1つ抜け出る事が出来るのではないでしょうか☆

ちょっとした事ばかりですが、変化が起こせそうな気がしませんか。神は細部に宿ると言います。見積書は単に値段を伝えるモノではなく、お客様とのコミュニケーションツールと捉えて色々と工夫してみましょう。お値引きなんてしなくても受注率アップの為に出来る事って沢山ありますよ。

 

 

 

ズルい差別化方法

ズルいのイメージ画像

競合ひしめくお家の外装・屋根のリフォーム工事。相見積もりで自社が選ばれるには他社に勝るウリが必要とは言え「ウチはこれと言った特徴や強みが無いからなぁ」とお悩みではありませんか? そのような場合にはお見積書にこう書いておけば、一発で解決です。

「当社の職人は全員が日本人です」

ってね。

外国人の職人さんが悪いワケではありませんが、外国人さんによる仕事に不安を覚える方って一定程度いらっしゃいます。なので必ず日本人の職人による施工になる事が予め分かれば選ばれる理由になり得ますでしょ。実際に外国人の職人さんを雇用されてる会社さんはそう多くはないので、ドコの会社に頼んでもほぼ日本人の職人さんによる施工になる事は確実なのですけどね。でも…

「当社の職人は全員が日本人です」

このように見積書に書いておくと、その事に言及していない他社は『もしかしたら外国人の職人さんが来る可能性ある?』と思わせる効果がありますし、ましてや『お宅の職人さんは全員日本人ですか?』と聞くワケにもいかないでしょうからね。これはもう言った者勝ち。

少々ズルいやり方ですが、嘘を書いているワケでも大袈裟な表現をしているワケでもありません。本当の事を素直に書いているだけですので、後ろめたい事は何もないでしょ(ニヤリ)

以上が値引きせずに受注率アップを目指す為の見積書のお話でした。

 


本記事はこれでおしまいです。

全てに対応しようとするとやたらと分厚い見積書になってしまいますが、それで良いのではないかと私は考えます。お見積書も作品の1つと考えて気合いを入れてガッチリと作りましょう。分厚い見積書はそれ自体の価値が高く感じられますし、その気合いはお客様に必ず伝わりますよ。

 

 

【おまけ】

受注率のアップも大事ですが、そもそも集客できてないとダメですよね☆

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