商売(商品・サービス)は大まかに「ニーズ系」と「ウォンツ系」の2種類に分ける事が出来るという話をご存知でしょうか?
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新潟の魔法の名刺屋 佐藤 たかあき
営業〜現場までこなす自営業さん向けに売れる名刺を全国対応で作成するフリーランスの広告デザイナー。特に個人・小規模の塗装店・屋根工事店の職人社長さん達からの支持が厚く、名刺だけでなくチラシや看板のデザイン等も数多くお引き受けしています。販促に関するセミナーを全国12都県の商工会・商工会議所様などで述べ133回講演。中小企業庁「ミラサポ」販促専門家登録(平成28年~令和2年)
ニーズ系のサービス
ニーズ系サービス、それは「必要に迫られ、どうしても買わざるを得ないような商品・サービス」を指します。分かり易いところですと「お家の外壁塗装」ですね。
こういった事ってございますでしょ。これがニーズ系サービスの典型的な例になります。現状ではマイナスなので、購入する事でゼロに戻す。平穏な日常を取り戻す、痛みから逃れる為の買物。つまり楽しい買物というワケではありません。
ウォンツ系サービス、それは「取り立てて必要ではないけど、あったらいいよね!的な商品・サービス」を指します。分かり易いところですと「カフェ」とかになりましょうか。
こういった事ってございますでしょ。これがウォンツ系サービスの典型的な例になります。現状でも問題無いけれど、購入する事で更なる幸福をゲット。平穏な日常にプラスαする、快楽を求める買物。これは楽しい買物と言えます。
ニーズ系の需要は底堅い
楽しくない買物であるニーズ系サービスですが、買わなければマズイ状態が続く事となりますので、お客様の購入はほぼ決定事項です。なので後はドコから買うかだけが問題ですから需要としては底堅い物があります。
ウォンツ系は需要としては弱い
楽しい買物であるウォンツ系サービスではありますが、良いのが無ければ購入自体がナシになってしまいます。無くても特に困りませんのでね。そう考えると需要としては弱い・不安定と言えます。
ニーズ系商売における広告の打ち出し
痛みに訴求して、後は必要な情報をひたすら列挙する感じになりますかね。字が多い。事実の情報提供を重視した内容となります。
ウォンツ系商売における広告の打ち出し
お客様に夢を見させるようなワクワク感ドキドキ感で溢れる内容。イメージを重視した内容となります。とは言え、ニーズとウォンツが相半ばするようなサービスもあったりするので一概には言えないのですけどね。
私が展開する「はたらく名刺」、仕事が増える名刺として売り出していますが、果たして「ニーズ系サービス」でしょうか。それとも「ウォンツ系サービス」でしょうか。
絶対に必要じゃないけどあるといいよね!的なウォンツ系サービス
はたらく名刺は売上アップする為のモノなので、ドチラの欲求も含まれております。
はたらく名刺をニーズ欲求でご依頼頂く場合、お客様の思いは以下の様な感じです。
逆にウォンツ欲求でご依頼頂く場合は、以下の様な感じになります。
私としては、はたらく名刺は「ウォンツ欲求」として売りたいと考えております。なぜかと申しますと、ニーズ欲求で受注しますとお客様の期待が重たいでしょ(笑)はたらく名刺が最後の砦みたいに思い詰めて来られても正直重たい。ウォンツ欲求でご依頼頂く方はプラス思考の方なので、私も楽しい気持ちになりますしね。
まぁウォンツ欲求でご依頼を頂いても、ニーズ欲求でご依頼を頂いても、私のする事は変わらないのですけどね。でもやっぱ重たいのは困ります(爆)
ニーズ系商売の方々から支持される理由
仕事が増える名刺として展開している私の「はたらく名刺」、ご注文下さる方は100%と言って良いほどニーズ系のご商売の方達だったり致します。例えば、行政書士さんとか、塗装屋さんとか、整体院さんとか。つまりお助け商売の方々ですね。
こういったご商売の方々の場合、そのお客様は購入・依頼自体は決定事項なのでドコに頼むかで悩まれているという状況です。はたらく名刺は、お相手の方に安心感を抱いて貰える作りになっておりますので相性が良いのだと思われます。意識してニーズ系ご商売の方向けに作っていたワケでもないのですが、結果としてニーズ系ご商売の方々からのご依頼が大半を占めているのは面白いものだなと感じています。
逆にウォンツ系商売の方々からは「はたらく名刺」の引き合いは極端に少ないです。例えば飲食店さんとか、美容室さんとか、お洋服屋さん。大まかに言うと店舗商売の方々になります。
こういった商品・サービスを扱っておられる方々からのご依頼が極端に少ないのには理由が主に2つあるのかなと。
理由その1
店舗商売の方の場合、外に出て名刺交換して…という流れはあまり無いので、そもそも名刺の重要度が低い。店頭でお客様にお渡しして、関係性を深めるという使い方もありますが、いかんせん「はたらく名刺」はお高いですので、特に客単価の低いご商売になりますと費用対効果の面で難が有るのかなと。そこへ行くとニーズ系のご商売は単価が高い場合が多いですから、1つ仕事が決まれば1回で元が取れてしまったりしますのでね。
理由その2
これも店舗商売ならではですが、自分のお店を持たれてる方って「自分の世界観」があって、それをとても大切にされています。それなのに私がこの調子で漫画みたいな名刺を作ってしまいますと、せっかく築き上げて守り続けてきた世界観が台無しになってしまいますでしょ。
ニーズ系商品をウォンツ系商品に変える裏技
あると心が豊かになるウォンツ系商品
そんなツマラナイ買物であるはずのニーズ商品が、楽しい買物であるウォンツ商品として売られている例があります。それは…
印鑑自体はニーズだけど、開運を付加すればウォンツになる。
これ考えた人、頭いいですよね。付加価値を上乗せするとニーズ商品がウォンツ商品に変わる事がある。本来、仕方無く買うハズの物がウキウキのショッピングに変わる。いやぁ面白い。
お家の塗替えリフォームなんかも必要に迫られて依頼するサービスですから本来はニーズ系サービスなのですが、お家が綺麗になるばかりでなく、断熱効果も備えた塗料で塗る断熱塗装であればウォンツ系サービスに変わるかもしれません。
ウォンツ系の商材は「あったらいいよね」的なモノなので、無くても特に困らない。現状で特に問題は無いのだけれど、更なる幸福を求めて購入するような商品・サービスです。つまり余程気に入って貰えない限りは購入に結びきませんので、売るのは割と大変だったり致します。
そんな売り難いウォンツ系商材を売る為に、ニーズ系を装って売るというやり方があります。それはどういう方法かと言いますと、本来何も問題が無い人に対して…
お客様を脅かす事によって本来ウォンツだったハズの欲求をニーズに変えるという手法です。このような売り方は最低だなと。脅されると気になってしまう人って少なからずおられますでしょ。人の心理につけこんでヒドイやり口じゃありませんか。
ネットでランディングページ(長~いページ)で売ってる商品・サービスにこういうのが多い気がします。ピョコっと出て来た広告とかをつい押しちゃうとそういうのだったりしませんか?(勿論真っ当な物もあるとは思いますが)
で、そういう脅し・煽り系の広告は結果として売れるでしょうが、お客様とお店・会社との間に信頼関係が生まれる事は無いでしょう。半分騙して売っているワケですからね。つまり1度こっきりのお付き合い。売り手も売りっ放しを是としています。私も商売をする人間の1人として、こういう売り方はしたくないものだなと。
私はニーズ系広告の作成が得意
実は名刺以外にチラシ等もお作りさせて頂く事もある私なのですが、ニーズ系のご商売の広告作成は割と得意だったり致します。得意と言いますのは、綺麗に作れるとかではなく「反響を得られる」という意味ですね。
なぜ私がニーズ系サービスの広告作成を得意としているかと申しますと、例えば「お家の塗替え」とかであれば、私自身が購入する可能性が高いのでお客様の気持ちになって広告を作れる。お客様の目線に立って広告が作れるからですね。
この気持ち・この悩みを私はイチ消費者として自分事として考える事ができます。私がお家の塗替えを検討しているなら「こういう事を知りたい。この言葉を塗装屋さんから言って欲しい。」って、分かりますのでね。ですからそれに対する答えを広告紙面に掲載すれば良いだけなのです。お客様が知りたいと思う事ばかり書いてある広告なので、反響が得られ易いのは当然ですよね。
逆にウォンツ系の広告は明からさまに苦手だったり致します。デザイン的に綺麗に作る事なら出来ますが、反響を得るという観点から考えると私のウォンツ系広告は全くもって戦力になれません。
だって私、オシャレなモノとか買わないですもん。オシャレな所にも行きませんし。私ってば必要最小限の買物しかしないので、ウォンツ系の商品・サービスを欲するお客様の気持ちが全く分からないのですよね。
こういう人に対して何と言えば良いのか全く分かりません(笑)
買い手の気持ちになれるかどうか、広告の成功はココにかかっています。ですのでもしアナタが広告作成を誰かプロに頼みたいと思っておられるのでしたら、その商品・サービスを実際に買いそうなデザイナーに依頼されると良いでしょう。その人はお客様の目線になれる人ですので、きっと良い広告を作ってくれるハズですよ。ウォンツ系は私には無理なので、私には期待しないで下さいね。
って言うか…
ウォンツ系の例えとして、こういうのしか思い浮かばないことろからして、その苦手っぷりが見て取れますでしょ(笑)
以上、商売のニーズ・ウォンツについての解説・考察でございました。
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