
チラシポスティングで効果(反響・集客)を上げるにはどのような方法があるでしょうか?

✅ この記事で分かること
✅ この記事を書いた人

新潟の魔法の名刺屋 佐藤 たかあき
営業〜現場までこなす自営業さん向けに売れる名刺を全国対応で作成するフリーランスの広告デザイナー。特に個人・小規模の塗装店・屋根工事店の職人社長さん達からの支持が厚く、名刺だけでなくチラシや看板のデザイン等も数多くお引き受けしています。販促に関するセミナーを全国12都県の商工会・商工会議所様などで述べ133回講演。中小企業庁「ミラサポ」販促専門家登録(平成28年~令和2年)

チラシのポスティング方法は「専門のポスティング業者さんに依頼する」「広告主が自らポスティングする」の2通りありますが、集客効果を最大化するなら併用が1番良いです。
それぞれ一長一短がありますので、どちらの方が優れているとは一概に決めつけられません。まずは以下にそれぞれのメリット・デメリットを記します。
ポスティング業者のメリット
- 大部数でも速やかにポスティングが完了する
ポスティング業者のデメリット
- 配布料金は折込の倍近くする
- 配布日を指定できない
- 本当に配布したか確証が得られない(業者による)
自分でポスティングするメリット
- お金がかからない
- 配布する家を選べるので小部数で済む
- 地域の状況や雰囲気を把握できる
- 健康になれる(笑)
自分でポスティングするデメリット
- 時間を取られる
- 何となく惨めな気持ちになる(人による)
- 疲れる(笑)


小さな塗装屋さんの場合、ポスティングするエリアは近隣・近間だけにした方が集客効果が高い
その理由は3つあります。
❶ 経済的
近隣・近場だけにポスティングエリアを絞ると配布部数が少なくなるので経済的です。1回当たりの費用が抑えられますので何度もポスティング配布できます。
❷ 効率的
近隣・近場だけにポスティングエリアを絞ると声が掛かった場合にすぐに調査・相談に行けるので効率的です。対応の早さはお客様の安心感や信頼感にも繋がり一石二鳥です。
❸ エリア1番店を目指せる
繰り返し配布する事で、そのエリア内に限っては同業者の中で1番の知名度を得られるようになります。
チラシを近隣・近場だけに絞るのは、何度も繰り返し配布出来るようにする為です。そして大手より高頻度にチラシを入れる事によって、そのエリア内に限っては大手以上の存在感を発揮するのが最大の狙いとなります。


小さな塗装店さんの効果的なチラシのポスティング頻度は2ヶ月に1度。単発(1回きり)では全くお話になりません。
そんなに頻繁に!?と思われるかもしれませんが、そのくらいの頻度でポスティングしないと集客どころか覚えてすら貰えません。覚えて貰えるとは『そんな会社があった気がする』といった程度の話です。この程度でも2ヶ月に1度は露出しないと実現できません。その理由は3つあります。
❶ 皆が見ているワケじゃない
1度目のチラシが見て貰えていない可能性があります。広告主としては『5千部ポスティングすれば5千世帯のご家庭で見て貰えた』と考えがちですが、世の中はそう単純ではありません。実際には良くて半数程度でしょう。
❷ すぐに信用しては貰えない
1度目のチラシではお客様は中々動いてくれません。よほど緊急性が高く無い限り「様子見」です。初めて見た会社をいきなり信用してはくれません。
❸ 見たとしてもピンと来てない
ポスティングされたチラシに気付いてくれたとしても、その時点ではピンと来ていない可能性が高いです。必要性に迫られた時に再び目の前に現れる必要がありますので、繰り返しのチラシポスティング投入が必要なのです。
何度もチラシをポスティングするのは費用面で負担ではありますが、集客効果を上げる為には繰り返しの投入が必要である事がご理解頂けましたでしょうか。繰り返しポスティングする為にも、1回あたりの部数が少なくて済む近隣・近間だけにエリアを絞るのが望ましいワケです。
とは言え、2ヶ月毎のポスティングを永久に続ける必要はありません。高頻度でポスティングする必要があるのは最初のウチだけです。
繰り返しポスティングしていると徐々にチラシの反応が上がって集客できるようになって来ますし、既存客様からのご紹介も増えて来ます。そうなってきたら3ヶ月毎、4ヶ月毎、5ヶ月毎、半年毎と頻度を減らしましょう。その状態に持って行けるまでは高頻度で入れ続けるのが大切です。
最終的な理想はチラシのポスティングが不要な状態にまで持って行く事です(当時事務所のお客様は最短3回でチラシ不要な状態になれたケースがあります)。ただ理想状態になったとしても競合他社への牽制の意味も含めて少なくとも年に1度はチラシをポスティングしましょう。


塗装屋さんのチラシで最も反応を得られ易いのは春先
お家の塗替えを検討のお客様は冬の間はじっとしていて『春になったら頼もう』と思っておられる人がとても多いです。とは言え、チラシは継続してこそ集客効果を発揮しますので、春先に出して終わりではなく通年で取り組まれる事をオススメします。
そもそも他の塗装屋さん達も春先になると一斉にチラシを新聞折込やポスティングされてきたりしますので、その中にチラシを入れても埋もれてしまう可能性が高いです。やはり時期や季節を問わず2ヶ月毎に入れましょう。


小さな塗装店さんがチラシポスティングの集客効果を高めるなら部数は1回あたり5千部
5千部は2ヶ月に1度のポスティングを継続するのに経済的に現実味のある部数であり、またこれ以上の部数になってしまうと範囲が広がってしまい営業上非効率でもあります。繰り返しになりますが、イメージとしては中学校の校区が最大範囲とお考え頂き、集客効果を高めて下さい。


小さな塗装屋さんが繰り返しチラシをポスティングする場合、デザインはずっと同じで良い
『同じチラシを入れ続けるのは芸が無いのでは? デザインは毎回変えた方が集客できるのでは?』このように思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、デザインを毎回変える必要はありません。芸など不要。
繰り返し同じエリアにポスティングを繰り返す目的は、地域の方々から『またあの会社からチラシが入ってきたな』と思って頂く事で自社の存在感を高めていく事にあります。にも関わらず…
毎回デザインを変えては、その都度新しい別の塗装屋さんのチラシに見えて、地域の方々の記憶に残って行かない
これでは何の為にチラシポスティングを繰り返しているのか、分かったものではありません。せっかくの集客の取り組みを台無しにしてしまいますので、ポスティングするチラシのデザインは変えずにずっと同じものを使い続けましょう。
アナタは定期的にチラシを入れてくる会社さんのチラシを見て「またこの会社同じチラシ入れてる。芸が無いな。」などと思ったことがありますでしょうか? 無いですよね。だからアナタが同じチラシをポスティングし続けたとしても『芸が無い』などと思われる心配はありません。しかも『芸が無い』と思われたところで特段のマイナスもありません。


小さな塗装店さんがポスティングで集客するならチラシサイズはA4が効率的
チラシで使われる主な用紙サイズは以下の通りです。下に行くほど面積が大きくなり、それに伴って印刷費用もお高くなります。
① A5(148×210mm)
② B5(182×257mm)
③ A4(210×297mm)
④ B4(257×364mm)
⑤ A3(297×420mm)
多くのポスティング業者さんがA4サイズを基準にしておられます。A4以上のサイズ(B4・A3)になるとポスティング料金は割高となり、またA4以下のサイズにして持ち込む必要があるため折加工が別途必要となり更にコストが高くついてしまいます。
基準料金内でかつ最大面積の用紙がA4サイズという事ですね。


小さな塗装店さんがポスティング集客するならチラシ用紙は上質紙・普通紙(無光沢紙)
チラシの印刷用紙は主に以下の3つがあります。
❶ コート紙(光沢紙)
ツヤがあり発色も良い。そして1番お安いのでチラシで最も多く使われる用紙です。食べ物なんかは1番美味しそうに印刷できるので食品スーパーさんのカラーチラシなどではほぼコート紙が使われていると言って良いでしょう。
❷ マットコート紙(半光沢紙)
落ち着いたツヤがあるので安っぽく見られたくない場合に使うのが適しています。価格はコート紙よりは若干お高めです。
❸ 上質紙・普通紙(無光沢紙)
全くツヤの無い用紙です。発色性は3種の中で最も低いですが、切なくなるほどダメなワケでもありません。コーティングされて無いので1番安いのかと思いきや、使われる頻度が低いせいか何故かこれが1番高かったり致します。
上質紙・普通紙は僅かに割高であるせいか使われるケースが少なく、世間の多くのチラシはコート紙もしくはマットコート紙です。という事は多くのポスティングチラシの中で上質紙・普通紙は異質で目立ちます。又、手触りもザラザラとしていて感触でも異質さが伝わり気に留めて貰え易くなるというワケです。チラシは気付いて貰えて、気に留めてもらってナンボ。こういった理由から上質紙・普通紙をオススメしております。


小さな塗装店さんがポスティングで集客効果を高めるならチラシの紙厚は90kg
チラシ用紙の厚みは「53kg、73kg、90kg、110kg、135kg」があり、数字が大きくなるほど厚い紙になりますが、厚ければ厚いほどシッカリした印象を持たれ「ちゃんとした会社」と思って頂けて信頼感の醸成に寄与してくれます。逆に薄くなると安っぽい印象を持たれてしまい「貧乏臭い会社」と思われ、仕事のクオリティも低く見られてしまいかねません。紙の厚みが人の真理に与える影響は無視できないのです。
とは言え無制限に厚くしてしまいますと今度はコスト(印刷費用)の面で不都合が生じてきますので、現実的な選択肢として「90kg」を私は推奨しております。
90kgの用紙は食品スーパーのようなペラッペラの薄紙(53kg)とは明らかに異なり、しっかりした印象を与える事ができ集客上有効です。110kg以上はチラシとしては厚すぎ感もありますので、会社案内やリーフレットなどで使用されると良いでしょう。


小さな塗装屋さんがチラシで集客効果を高めるならチラシ用紙の向きは縦型
同じA4サイズなら、同じB4サイズなら、横型であっても縦型であっても面積は同じです。なので同じだけの情報量を入れる事が出来るのですが「反響を得る目的の集客チラシは縦型がテッパン」と言われています。
縦型チラシは上から下へと目線を動かすだけで良いので読み易く、情報がスンナリ入ってくる。横型チラシは目線が散ってしまって読みにくい。横型にしても良いのは商品をズラっと並べる食品スーパーや家電量販店のようなチラシであったり、写真を大きく使って躍動感を出したいチラシ場合の場合に限る。読ませたいチラシなら縦型に。見せたいチラシなら横型に。
という事なのだそう。皆さんが必要とされるのは反響を得るための「読ませるチラシ」ですので、縦型にすべしという事ですね。


ご自身でポスティングされる際には以下の2点にご留意
❶ ピンポンしない
呼び鈴をピンポンと押して手渡ししようとしますと警戒されて逆効果です。人は誰しも売り込みは大嫌いですので、家主さんに『売り込みが来た!』と思われてはせっかくのチラシが「汚いモノ」として扱われてしまいます。スマートにポストに入れてすぐに立ち去り、後は待ちましょう。
❷ 家主さんと鉢合わせになってしまったら笑顔で挨拶
調子良くポストに入れていると、あるお宅ではたまたま家主さんが外に出ていて顔を合わせてしまう事も。そんな時は、すかさず「こんにちは!チラシを1枚入れさせて下さい☆」と笑顔で挨拶しましょう。先手必勝。主導権はコチラが握るのです。間違ってもバツが悪そうにモジモジしてしまいますと怪しさ満点。気まずい空気で窒息する事になります(笑)
なぜ笑顔で明るく行くのが良いのでしょうか?
まず気まずいと感じてしまうのは、「相手が望んでるかも分らないセールスに勝手に来ている」という負い目のようなものがあるからです。ポスティング業者さんなら『私は頼まれてやっているのです。仕事なのですよ。仕事』のような感じで堂々とチラシを投函できますが、自分の広告を自ら投函となると若干の負い目を感じてしまうのは人情というものですよね。
でも、ちょっと考えてみて欲しいのです。
玄関で家の人と鉢合わせになったとしても、家の人はアナタを広告主ご本人だなんて分からないですよ。チラシを見て後で気付くかもしれませんが、鉢合わせた時には分かりません。だからポスティング屋さんになった体(てい)で堂々と行けばいいのです。まぁ作業着姿だったらすぐに分かってしまうかもしれませんが(笑)


小さな塗装屋さんが自らポスティングされる際には業者さんでは出来ない裏技的な方法を用いて集客効果アップを目指せます
その方法は4つほどありますので以下に記します。
❶ クリアケースに入れてポスティング

チラシをクリアケースに入れてポスト投函しておくと捨てられにくく、保存率が高まるようです。ちゃんとしたモノ・価値あるモノとして扱って頂けるという事なのでしょう。保存率が高まれば、お声が掛かる可能性も必然的にアップしますよね。

❷ 無地の封筒(縦長)に入れてポスティング

何も書いてない(印刷されてない)縦長の封筒にチラシを折って封入してポスティングしてみましょう。そんな無地の封筒を見た家主さんは…
『あれ?誰からだろう? 近所の人からの何かの連絡かな?』
このように思うので、必ず中身を確認します。私の家にも実際にこの状態でポスティングされてきた封筒がありましたが、中身は買取店さんのチラシでまんまと見る事になりました。更に…
『あれ?誰からだろう? 誰かがお金を返しに来た?』
こうも思うので封筒の中身を確認せずにはいられないのです。こう思って開封したのは私です(笑)誰にもお金なんか貸していないのに、無地の縦長封筒を見ると『お金が入っているのではないか!?』と思ってしまうのは人間の性(さが)なのかもしれませんね(笑)

❸ 他社の足場が掛かっている現場の周辺に入れる

塗装屋さんの足場が掛かり、みるみる綺麗になって行く様子を見て…『ウチもそろそろ塗ろうかな。塗らないとだよな。』と思い始めるご近所さんが一定程度おられます。
足場を掛けた塗装屋さんはご近所に挨拶回りをしているでしょうし、足場に社名や連絡先が書かれた幕看板も掲出しているでしょうから、普通に考えれば近隣の方々はその塗装屋さんに声を掛けそうなものですが、実際にはそうでもないのです。
もちろん同じ塗装屋さんに声を掛ける人も居るでしょう。でもそれは恐らく良くて半分程度。残りの半分の方は、あえて他の塗装屋さんに声を掛けるのです。なぜだと思われますか? それは…
『○○さんちの真似をしたと思われたくない』
という心理なんですね。人間って面白いでしょ。ですので、他社の足場が掛かっている現場周辺にチラシをポスティングするのは集客上で非常に有効です。お家の塗替えに前向きな気持ちになっていて、尚且つご近所さんとは違う会社に頼みたいと思っているお宅が一定程度見込めるということなのです。

❹ 手書きで概算金額を加える

ポスティングするチラシに「お宅の場合なら○○万円で塗替えできます」と概算金額を手書きで書き加えて投函してみましょう。塗装屋さんは建物の外観を見れば大体の塗装面積や傷み具合が分かるでしょうから、その場で簡易的なお見積りが出来ますでしょう。お客様が1番知りたいと思っているのは…
『結局ウチの場合はいくらくらいになるのか?』
これを誰(ドコ)に聞けば良いのかが分からなくて動けないでいるのです。その最も知りたい答えが載っているチラシを入れてくれた塗装屋さんに声が掛かり易くなるのは想像に固くないですよね。

以上が「小さな塗装店さんを例にしたチラシポスティングのコツ10の効果的な方法+4つの裏技」でした

チラシのポスティング方法も大切ですが、チラシの内容もそれと同じくらい大切ですよね。
\よろしければシェアもお願い致します/